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因果応報を超える望み

怒りに任せて発言し、後悔した経験はありますか。私は息子の薬物依存を知ってきついことを言いましたが、その怒りは、彼の立ち直る意欲を削ぐだけでした。彼はいのちと希望を語ってくれる人に出会って依存症から解放されたのです。

涙の中の祝福

英国在住の若い男性から米国の私にメールが来ました。彼の63歳の父親が病院で生死の淵をさまよっていると言います。私は、この2人と面識はないのですが、父親の方とは仕事の関係で頻繁なやり取りがありました。息子は、父に励ましと祈りのビデオメッセージを送ってもらいたいと依頼してきました。私は感動して、短いあいさつと癒やされるように祈る動画を作りました。父親はその動画を見て、心から喜んだそうです。しかし、残念なことに、数日後、彼の訃報が届きました。妻の手を握ったまま、息を引き取ったそうです。

嘆きから賛美へ

モニカは息子が神に立ち返るように熱心に祈りました。彼の自堕落な生活を嘆き、外国まで彼を追いかけることさえしました。息子の状況は救いようがないように見えました。しかし、ある日、それは起こりました。息子が神と劇的に出会ったのです。やがて彼は、偉大な神学者になりました。その人はヒッポの司教、聖アウグスティヌス(354-430年)です。

圧倒的な勝利者

夫が少年野球の監督をしていた時のことです。打ち上げパーティーをすると、最年少のダスティンが「今日は負けたんじゃないの?」と言いました。「ええ。でも、みんながベストを尽くしたことが誇らしいの」「でも負けたよね」私はうなずきました。「なのになぜ、勝ったように感じるの?」私は「それはね、あなたが勝利者だから」と笑顔で答えました。

喜びを選ぶ

キースは重い足取りでスーパーの売り場を歩いていました。パーキンソン病の初期症状で両手が震えます。生活の質がもうすぐ低下し始めるのでしょうか。家族はどうなるのでしょう。その時、笑い声がして、思考が途切れました。声の主は、ジャガイモ売り場のそばの車椅子の少年です。父親らしき男性が車椅子を押していて、後ろから身を寄せて、何かをささやいていましたが、少年は笑い続けます。状態はキースよりかなり悪そうでしたが、2人は、何かに喜びを見つけているようでした。

鐘の音を聞いた

アメリカの詩人ワーズワースが1863年に書いた詩をもとにして作られた「クリスマスの鐘」という歌は、かなり変わったクリスマスソングです。その歌詞は、嬉しい楽しいクリスマスといったものではなく、嘆きと訴えです。「私は絶望して頭を垂れる/地に平和はない/憎しみは強く、地上に平和、人に善意と歌う歌をあざわらう」。しかし、この嘆きは希望に変わり、私たちを安心させてくれます。「神は死んでいない、眠ってもいない/悪者は滅び、正しい者が勝つ/地に平和、人に善意」

鉄のように強い

甲虫類のコブゴミムシダマシの外骨格は、圧力に対してとてつもない強さを誇ります。低く平べったいフォルム。さやばねは、圧がかかっても伸びて破断しません。実験では、自分の重さの4万倍もの圧力に耐えたといいます。

災害によって立ち返る

北ヨーロッパは、1717年、大洪水に見舞われました。オランダ、ドイツ、デンマークで1万4000人が亡くなりました。オランダのフローニンゲン州の歴史資料には、興味深い、しかし、当時としては当然の対応が記されています。当局は「祈りの日」を呼びかけ、市民は教会に集い、説教を聞き、詩篇を歌い、何時間も祈ったと記録されています。

刻まれた悲しみ

珍しいタイプの完治できない脳腫瘍と診断された後、キャロラインは、新たな生きがいを見つけました。難病の子どもとその家族の写真を撮る奉仕です。絶望の淵の悲しみだけでなく、奇跡のような美しい瞬間が記録され、子どもたちの家族は、共に過ごした大切な時間を心に刻めます。キャロラインは、極限の困難にあっても、いやむしろそれだからこそ、これらの家族は愛を選択していると気付きました。悲惨な現実と、美と希望。悲しみの真実には驚くべき力があります。